コントロール時代の幕開けだ! ドラゴンハンター
まだまだワタリガラス年:妖の森ウィッチウッド開始から間もありませんが、依然として強力なキューブロックに加え、奇数・偶数パラディン、挑発・性悪ドルイドなど新デッキが現れ始めました。
皆大好きハンターでは、超攻撃型の奇数ハンターが大勢を占めるようですね。
でも私が使うのはドラゴンハンター。 カード発表時に公開されたまさかのハンター用ドラゴンカードを用いたデッキです。 しかも、新カード達が可能にした念願のコントロールデッキでもあります。
デッキリスト
AAECAR8EhtMCtuoCw+oC1uwCDY0BtQPJxwLHywLTzQLd0gLh4wL27ALc7gKM7wKJ8QLy8QLJ+AIA
デッキ概要
序盤は除去に努め、攻めずに守り続けます。終盤から死線の追跡者レクサーやエメリスによる超大型ミニオンを繰り出し勝利します。 今拡張で低コストな生命奪取獣が増えたため、ハンターでありながらライフ回復が可能です。 コントロールハンターの時は来た。
ドラゴンカード5枚、ドラゴンシナジー4枚、獣カード6枚、獣シナジーカード3枚と、シナジーを持つカード少な目の構成です。 2種のシナジーの両立はとても難しいからです。
その分いわゆるカードパワーの高いものを豊富に取り入れた構成にしてあります。
今のところランク15とランク14を行ったり来たりする程度の戦績で、現在流行中の奇数パラディンに有利です。
ドラゴンシナジー
手札にドラゴンカードを必要とするのはスケイルワームとワームガードのみ。
スケイルワームのコスト4帯には側面攻撃と翼の暴風が同時に採用されており、ドラゴンガードが手札になくとも除去が行えます。
ワームガードはそもそもコスト7なので、その頃には全デッキ中の1/3を引いており、ドラゴンの1枚ぐらいは手札にあるはずです。
獣シナジー
狂乱の宴による強化済みカードをデッキに埋め込み、それをキャスリーナ・ウィンターウィスプで招集することをほぼ前提とした構成です。
アグロに対する序盤の盤面争いに極めて有用な急襲をもつ獰猛なスケイルハイドとスケイルワーム、超大型挑発になりえるウィッチウッドのグリズリー、そして獣の相棒です。
獣ミニオンを減らしているのは、縫い目の追跡者で望みのミニオンを発見しやすくするためでもあります。
プレイイング
マリガン
極めて難しいです。 私もまだよく分かっていません。
必ずキープするのはキャンドルショット、第二位で獣の相棒と縫い目の追跡者、そしてスケイルワームです。
コントロール相手になることが予想される場合は死線の追跡者レクサーもキープ。 高体力でワンターン・キルを狙ってくるプリースト相手の場合は狩人の狙いを1枚キープすることもあります。
獰猛なスケイルハイドはアグロ相手のときにキープ、またコントロール相手のときには凄まじき狂乱とセットの場合のみキープすることがあります。
試合中
エメリスのバフ効果が手札のため、可能な限り手札の消耗を抑えます。 例えばコントロール相手に序盤で獰猛なスケイルハイドを召喚してはいけません。 このデッキは序盤から攻めるデッキではありません。 相手がタールクリーパーを召喚したとしても、無理してすぐに破壊する必要はないのです。 向こうから攻める分には攻撃力1でしかないので、有利トレードができるようになるまではヒーローパワーで相手のライフを直接削っていればいいのです。
逆に、バフの対象にならない呪文カードや手札を補充する縫い目の追跡者とボーン・ドレイクは割と雑に切っていいカードです。 ただしゴルゴン・ゾーラはなるべくバリューを高められるよう終盤にキャスリーナ・ウィンターウィスプやエメリス、強力なバ獣といったカードをコピーしたいです。
獰猛なスケイルハイドはアグロ相手には序盤から召喚して盤面を守りつつライフを回復します。 コントロール相手には凄まじき狂乱とセットで用い、試合中盤~終盤にかけて2/4/6急襲生命奪取として強力なライフ回復要員になります。
コスト4にはスケイルワーム、側面攻撃、翼の暴風といった除去カードが集中しています。 スケイルワームは3,4枚目の側面攻撃だと思って使うのがいいです。 また翼の暴風はハンターの数少ないマナ踏み倒しカードで、終盤に大型ミニオンを出しつつ小回りを利かせられるカードでもあります。 が、必要なら場面であればコスト4の状態でも使う割りきりが必要です。
ちなみに:対奇数パラディン
対奇数パラディンは有利マッチです。
キャンドルショットと獰猛なスケイルハイドは相手のヒローパワーを無意味なものにし、側面攻撃とスケイルワームは除去しつつ中型ミニオンを置き継続的な有利トレードを可能にし、ウィッチウッドのグリズリーとワームガードは絶望的な壁となり、始祖ドレイクで新兵の丸焼きディナーの出来上がりです。 動員・王の祝福・太陽の番人タリムのないパラディン恐るるに足らず。
ちなみに:対プリースト
序盤から高体力ミニオンを作られると狩人の狙い以外どうしようもなくなるので丁寧な除去に努めます。 中盤以降はこちらのワームガードや始祖ドレイクが攻撃力4のため相手は密言が使えません。 プリーストはドラゴンで殴るのです。
デッキカスタマイズ
このデッキは大別すると、除去、手札補充、獣シナジー、ドラゴンシナジー、そしてコア・レジェンドの5つに分かれます。
コア・レジェンド
このデッキの方向性を決定付けるカード2枚です。
エメリス
手札のミニオンを2倍に強化するため、高コストなミニオンが多いほどより強力になります。 よって、低~中コスト帯は除去呪文や手札補充カードで埋めておきたいです。
死線の追跡者レクサー
ヒーローパワーで強力なバ獣を得ることができ、上述のエメリスの価値を極限まで引き上げることができます。
また、妖の森ウィッチウッドで生命奪取と急襲を持つ獣が大量に追加されたため、このカードの有用性が極めて上がっています。 とくに生命奪取は強力なライフ回復源となり、ハンターでの長期戦を強く支えます。 いまやハンターこそが長期戦の勝者です。
除去
確定枠:キャンドルショット、狩人の狙い
低コストでアグロ相手に極めて有効なキャンドルショットと、コントロール相手にもキャンドルショットを腐らせない狩人の狙いは必ず必要なカードです。
自由枠:スケイルワーム、側面攻撃、翼の暴風
いずれもコスト4です。 スケイルワームと側面攻撃は除去を行いつつミニオンを出せるため、細かいミニオンの多いアグロ相手に特に有効です。 翼の暴風は終盤に小回りが利きます。
スケイルワームはキャスリーナの外れ枠のため、差し替えの検討対象ですが、タールクリーパーを一撃で抜ける貴重なカードです。
相手の顔面を直接狙えるカードがないため、キューブロック、コントロールウォーロックを相手にするなら殺しの命令を入れたいところですが、ミニオンが減るとデッキの不安定さが増します。
手札補充
ほぼ確定枠:縫い目の追跡者
特定の手札を必要とするドラゴンシナジーと、キャスリーナの招集をコントロールする上で、ミニオンをデッキから発見する縫い目の追跡者は極めて有用です。
自由枠(バリュー枠):ゴルゴン・ゾーラ
レジェンドであるキャスリーナとエメリスを既に手札に引いてしまった場合でも、更なるバリューのためにコピーできます。 凄まじき狂乱で望む獣カードを強化してデッキに埋め込めるため、2枚目のキャスリーナの価値が特に上がっています。
ゴルゴン・ゾーラの差し替え候補としては先遣隊長エリーズも悪くないです。 エリーズの埋め込みパックはドローの弱いこのデッキではあまり活用されることがありませんが、単純に5/5/5というミニオンは強力です。 もちろん、ウンゴロ・パックを引くことができればエメリスのバリューがさらに上がります。
獣シナジー
確定枠:キャスリーナ・ウィンターウィスプ、獰猛なスケイルハイド、凄まじき狂乱
キャスリーナによる獣招集は数少ないハンターのマナ踏み倒しの一つで、デッキを調整することにより特に強力になります。 しかも強化獣をデッキに埋め込む凄まじき狂乱により、比較的低コストのカードでも有用・強力に扱えるようになりました。
スケイルハイドはアグロ相手の除去に加え、強化することでコントロール相手にも除去・ライフ回復として機能する極めて有用なカードです。
自由枠:ウィッチウッドのグリズリー、スケイルワーム、獣の相棒
ウィッチウッドのグリズリーは単体でもアグロデッキを顔面爆発させる力があります。 手札を溜め込むコントロール相手には平凡でしかありませんが、凄まじき狂乱による強化や、キャスリーナの招集でデメリットを打ち消すことで強力な挑発として運用可能です。
スケイルワームはキャスリーナでの外れ枠となるため、最も差し替え候補に近いです。 ただし凄まじき狂乱で他のカードをデッキに埋め込むことができるので、さほど問題にはなりません。
差し替え先の候補となるのは攻撃性を高めることができる電撃デビルサウルスとキングクラッシュ、単純に強力なサバンナ・ハイメインです。 エメリスの強化により無類の強さとなる沼地の王ドレッドも可能でしょう。 悪夢の融合体と石肌のバジリスクも常に仕事をすることができる存在です。
ドラゴンシナジー
確定枠:始祖ドレイク、エメリス、ワームガード
細かいミニオンを並べないこのデッキにおいては、始祖ドレイクの全体2点ダメージが有用な場面が多いです。 エメリスは、ワームガードが7/7/22に、始祖ドレイクが8/8/16の挑発になるぶっ壊れカードです。 でかいミニオンで殴れば皆死ぬ。
自由枠(準確定枠):スケイルワーム、ワームガード、ボーン・ドレイク
ドラゴンシナジーカードであるスケイルワームとワームガードはいずれも強力ですが必須ではないです。 ボーンドレイクも別のドラゴンに差し替えてもいいかもしれませんが、ドラゴンカードを補充できるためシナジーの維持、およびエメリスの強化先確保に有用です。
いずれのカードも、必須ではありませんが差し替える理由も特にありません。
ハンター専用のドラゴンであるキャリオン・ドレイクですが、体力7の猛毒であり有利トレードを2回以上行える性能があります。 しかしコントロールを相手に見た場合、猛毒条件を満たしつつ召喚するのが難しいこともあり採用を見送っています。 除去カード、中盤のカードを見直すことによって採用しうるでしょう。
終わりに
ガジェッツァンの大海賊時代以降、コントロール環境を示唆する拡張が続いてきました。 特に楽しいヴォイドロードセットをたった1つの拡張で与えられたキューブロック・コントロールウォーロックのタフさは本当に畜生ですね。 結果的にミッドレンジという居場所を奪われたハンターは、アグロ化を余儀なくされていました。
しかし、アグロ化を望まない、違うハンターを使いたい私のような人達もいたと思います。 そして、凍てつく玉座の騎士団:死線の追跡者レクサーから始まったコントロールハンターへの希望は、ついに妖の森ウィッチウッドで実ったのではないでしょうか。
序盤はボードコントロール! そして! でかいミニオンを作って! 殴れば! 皆死ぬ! ハンター万歳!ヽ(゚∀。)ノ
バ獣がエメリスで超強化されたり、それを凄まじい狂乱で増やしたり。
ボーンドレイクがシンドラゴザ持ってきた。