弱サが故にお前は死ヌ! 基本レシピ「永劫の猟」使用感と簡易ガイド
凍てつく玉座の騎士団Knights of the Frozen Throne解禁! さっそく様々なデッキが入り乱れる新環境が開始しましたね。
先日事前デビューをしていた基本レシピ「永劫の猟」でランク20→15に到達したので、ざっくりとまとめます。
デッキレシピ
「毒矢」のみクラフトせずに、コストの変わらない「大顎の噛み付き」に差し替えています。
デッキ概要とマッチアップ
死にまねから、テラースケイルの追跡者から、涜れし弓兵から、相手の全体除去から、とにかく5/5のデビルサウルスがじゃかぽこ出てくるデッキです。 ウンゴロのカードが本気を出した…!
デビルサウルスの卵を事前に配置する必要がある代わりに、1ターン内に低コストで5/5ミニオンが大量展開できるため、相手の同ターン内処理キャパシティを超えて押し返すことができます。
デビルサウルスの卵やミートワゴンが割られずに存在することにより、全体除去で盤面を一掃されてもその瞬間に、無傷の中~大型ミニオンが現れ攻め続けることができます。
対して苦手に感じるのは、1ターン目からガンガン展開してくるアグロデッキ(ハンター含む)です。 こちらの手札がいまいちだったりして、相手の処理キャパシティを超える展開をできないと、そのまま押し切られてしまいます。
相変わらず存在する翡翠ドルイドも厄介な相手です。 立ち上がりが遅いのはお互いなのですが、相手にはマナ加速がある分、こちらが一歩速く展開を始められないと極めて厳しい戦いになりました。 終盤バリュー負けするのが決定しているので、盤面の取り合いとフェイス詰めの切り替えの判断が大事なマッチアップです。
あと、あの泥棒プリーストの畜生は相変わらず相手にしていて腹が立ちますね。こちらのほうがやや有利ですが。
カード使用感・解説
基本的な情報は前回の事前考察記事で詳しく書いていますので参考にしてください。 こちらには主だったものや、使用感の異なったもののみ記載します。
主だったカード
大顎の噛み付き
本来入れるべき「毒矢」がパックからは手に入らず、かといってクラフトするのはな…と躊躇ったため、代わりに採用。
序盤が守勢に回るデッキのため、低コストでそこそこのダメージと小回りの利く隣接効果があるこのカードは便利です。 超うざい調剤師と共に、除去やら聖なる盾はがしやらと、最序盤を支えるカード。 小回りの良さ故に、中盤以降でもあって困らないカードでした。
魔力の一矢やら爆発の罠やら試しましたが、このカードが一番いいな、と感じました。
テラースケイルの追跡者
「弱サが故に、お前は死ヌ!」
MVPカード。 あらかじめデビルサウルスの卵を配置しておくことにより、3マナで3/3と5/5を同時展開するという気が狂った存在になります。
死にまね
こいつも1マナで5/5を召喚するためのカードです。 オーバースペックな強さ。
縫い目の追跡者
セリフがコミカル系で正直困惑しました
足りないカードを引っ張ってくるカード。 どうしても引きが悪いときにはコンボの基点となるデビルサウルスの卵を引っ張ってくる事もありますが、攻勢に出ているなら基本的にはテラースケイルの追跡者が第一優先でした。 攻めるにはテラースケイルの追跡者、守りにはアルガスの守護者です。
ミートワゴン
デビルサウルスの卵が引けなかったときの代用品。 また、デッキ圧縮による実質的なドロー補助という側面があるため早く出しておきたいです。
しかしこいつの断末魔で呼び出したいのは終末予言的中者しかいないのと、呼び出せるカードがデビルザウルスの卵と終末予言的中者の計4枚しかなく、それ以降は断末魔が不発となります。 そのため、死にまねとテラースケイルの追跡者をこのカードに使うのは1回までに押さえ、デビルサウルスの卵を優先したいです。
終末予言的中者
ザ・素引きしたくないカード・ナンバーワン。 盤面に出た際には0/7でしかないので、こちらが優勢な時にしか出したくないですね。 しかしながら、相手がうかつにミートワゴンを割ってこいつが出てくると試合が決まり得るだけのパワーはあります。
涜れし弓兵
こいつから出るのは99% 5/5のデビルサウルスです。 高コストなだけあってタフで、相手クラスを選ばず出せる安定したカードでした。
骸後家蜘蛛
断末魔発生カードをあらかた使い切って以降、サバンナ・ハイメインと涜れし弓兵を運用する上で非常に有用なカード。 というか、このカードが出た瞬間、攻めの中心がデビルサウルスから上記高コスト断末魔ミニオンに切り替わります。
対プリーストにおいては特に、攻撃力4で各種密言が効かない事と、体力6のためドラゴンファイア・ポーションにも耐えるのが優秀でした。
死線の追跡者・レクサー
「狩りはとうに始まっている。そして――終わりは無い」
全体2点ダメージでのダメージ調整が便利。
心配だったバ獣改造のコストと使用感ですが、これは十分に強力です。 というのも、ハースストーンのミニオンはマナコスト(n)に対し2n+1のスタッツを基本としているのですが、合成されたバ獣は2n+2と少しだけ有利なスタッツになります。 要するにバ獣は普通のミニオンよりちょっと強いのです。 さらに、猛毒と生命奪取が基本ワード化されたため、猛毒や挑発を持ったタフなバ獣を合成できる確率が非常に高いです。
ちょっと欲張ると高コストなバ獣になってしまうため、2枚目の獣はなるべく低コストを心がけるといい感じです。 また、断末魔持ちは骸後家蜘蛛によってコスト-2されるので積極的に選ぶといいです。 とにかくコストに関しては、ヒーローパワーが使えるように8以下に抑えるのが基本です。
微妙だったカード
どれも決して使えないというわけではなく、3~5ターンにかけての5/5のデビルザウルスの展開がとにかく重要だったため、マナカーブ通りには出せなかったカードです。 しかし、いずれも終盤においてバリューを生む力があります。 少し使いにくいからとはいえ、抜くのは早計です。
霊の歌い手ウンブラ
予想していた通り、あまり仕事のできなかったカード。 こいつに早く仕事をしてもらうためにはあらかじめアルガスの守護者で挑発を複数用意しておきたいですが、早い=展開開始の盤面では、デビルサウルスの卵+テラースケイルの追跡者の方が圧倒的に重要でした。 試合中盤以降、終盤近くや骸後家蜘蛛によって他の断末魔ミニオンのコストが下がっているときになって初めて盤面に出す余裕ができてきます。
アーファス
スタッツの低さ故に、マナカーブ通りには出したくないカードです。 これも後半、特に骸後家蜘蛛によってコストが下がっているときに、盤面処理のダメージ調整と手札補充のために出しておく、そんなカードです。
デスナイトカードは強力ですが、ランダム性が高いため、死にまねなど断末魔発生はこのカードには使いませんでした。
アルガスの守護者
役に立つけれど、思っていたほどは使わないな、というカード。
というのも、デビルサウルスの卵はこちらから積極的に割るよりも全体除去対策に置いておく方が有用なのと、テラースケイルの追跡者の方が展開力・攻勢力共に優れていたのです。 ハンターはこんなデッキでも「攻める」クラスでした。
ダイアウルフ・リーダーのように1点ダメージ調整に使ったりと、便利なカードであることには違いがないです。
頽廃させしものン=ゾス
手札に断末魔発生カードがない限りは、デビサウルスの卵やミートワゴンを召喚してもしょうがないです。 サバンナ・ハイメインや穢れし弓兵が復活してくれるような、10ターン以降、12ターンとかの超長期戦にもつれ込んだ時に輝くカードでした。 大体は次ターンにアルガスの守護者とセットで使うことが多かったです。
序盤のプレイイング
最も理想的なプレイ(先行)は以下の通りです。 とにかく5/5のデビルサウルスの大量展開を優先します。
1ターン目:超うざい調剤師
2ターン目:ヒーローパワーor大顎の噛み付き(もしくは2体目の超うざい調剤師)
3ターン目:デビルサウルスの卵
4ターン目:テラースケイルの追跡者+死にまねで5/5のデビルサウルス2体同時展開
デビルサウルスの卵が手札にない場合はミートワゴンで代用します。 この際、断末魔発生によってデビルサウルスの卵が召喚された場合、2枚目の断末魔発生はデビルサウルスを優先します。
コインあり、かつ対アグロの場合は3ターン目コイン+デビルサウルスの卵→テラースケイルの追跡者へと早めに展開します。
基本的にコンボデッキであるため、以降のプレイイングは前述したカード解説にあるものに準じます。 全体除去へのケアのため、できるだけ常に断末魔ミニオンが場に出ているようにします。
マリガン
最優先: デビルサウルスの卵>ミートワゴン>超うざい調剤師
デビルサウルスの卵かミートワゴンがキープできている時: テラースケイルの追跡者>死にまね
それぞれいい感じにキープできている時に追加で: 大顎の噛み付き(対アグロ)、縫い目の追跡者
基本的にデビルサウルスの卵を全力で探します。 あと終末予言的中者が来ないことを祈りましょう。
デッキカスタマイズ案
前提として、ミートワゴンを採用する場合、攻撃力1以下のカードは入れられない事と、涜れし弓兵を採用し続ける場合、獣ミニオンを入れられないという二つの制限があります。
リッチキング
文句なしで仕事をするカード。アーファスとお好みで差し替え。
骸骨術士
断末魔というコンセプトデッキ寄りのカードですね。 これにアルガスの守護者で挑発を付与するとびっくりするぐらい敵の動きが止まります。 パラディンは簡便な!
待ち伏せのガイスト
翡翠が憎いか……? こちらも立ち上がりが遅くなったので翡翠ドルイドの脅威度が少し上がっています。 死にまねも破壊されるので注意。
スペルブレイカー
大型挑発含め、特殊効果持ちのミニオンが増えた中では便利なはず。 鉄嘴のフクロウと違って、獣「じゃない」のがいいところです。
おわりに
コンボデッキ故の手札事故はままあれど、断末魔発生対象を何にするかと、大型断末魔への切り替えのタイミングさえつかむことができれば、割と扱いやすく強力なデッキです。
ゲーム終盤においても従来の粘り勝ちやバーストダメージ勝ちとは違う、バリュー勝負に持ち込めるというのも特徴で、新環境を存分に楽しめるデッキです。
あなたも楽しみましょう、この混沌とした新環境の開幕を…終わりのない、永劫の猟を!